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音質
3日続けてパペットのことを書いたので、今日はまた楽器に戻ってみます。

楽器として目指す音質について。
「子供に買ったけど、これって楽器として充分イケるんじゃない?」
 と、音楽好きのお父さんに言わせるレベルを目指します。

本音としてはもっと上を狙ってるんだけど、最初からあまり大風呂敷を広げて
実現できないと不味いのでこの程度にしておきます。(^^;

ここで電子楽器の音質が、どこで決まってくるかを考えてみます。
音が出るプロセスは、
音源データ→再生→増幅→スピーカー の順を経ます。
この中の一番レベルの低い部分で音質が決まることになります。


まず音源データについて。
最近の電子楽器の音の元は、元々電気信号である信号を使うものに加え、アコースティック楽器等の音を録音したデジタルデータを再生して使うやり方(PCM音源)が多いようです。ケロミンでもPCM音源を使いますが、この音のデータは元の音が良くて、なおかつ良い録音装置で取ったデジタルデータを使えば、ケロミンのような携帯型のものであっても最高の品質を持たせることが出来ます。

次に再生。
再生とはデジタルデータを電気信号に変換することを指しています。この部分はD/Aコンバータと呼ばれる半導体の性能で決まってきます。ここはiPodや携帯型のCDプレーヤーに使っているレベルの半導体を使います。オーディオマニアに言わせればいろいろあるのですが、最近の携帯音楽機器並で良しとすればここが問題になることは無いだろうと思います。

増幅
アンプですね。最近のアンプは、電気信号を大きくすることに関して殆ど文句の付け所が無い性能を発揮することが出来ます。もちろん携帯型であれば音の大きさには限界はありますが、音質としてはまず問題ありません。

スピーカー
ここが音質の一番の要点になってきます。一般にスピーカーは高級なものほど大きくなる傾向があります。人間の聞ける低音は20Hzまでと言われていますが、一般の家庭用のオーディオ装置では再生できる下限は50Hz程度です。これを如何に20Hzまで下げるかがオーディオのお金のかけ所の一つになっているわけです。大きければ大きいほど低音の再生に有利になります。
ステレオはどの様な曲を聴くかはユーザーが決めることであって、作り手側では限定することが出来ませんが、ケロミンは楽器ですから出す音の下限は作り手が決められます。ここが音質を確保する上での大きなメリットなのです。
最初のケロミンはヴァイオリンの音を出しますが、ヴァイオリンが出せる音域の下限は、ト音記号の楽譜の低い方のドのその下のソです。周波数で言うと197Hzになります。単純に考えれば、ある大きさのスピーカーが50Hzまで出せるとしたら、一辺の大きさがそのスピーカーの約4分の1の大きさ(体積は61分の1)のスピーカーでも同程度に197Hzの音が再生できます。ですから小さなスピーカーでも良い音を出せる可能性があるのです。
つづく。
| 電子楽器 | 23:40 | comments(2) | trackbacks(0) |
「理想の楽器」とは
新しい電子楽器というものは、作り手の側からすると非常に設計の自由度の大きいものです。現代のエレクトロニクス技術は、音の処理に関して想像できることなら殆どのことが可能ですから、何を作るのか、そのコンセプトが非常に重要になります。
「理想の楽器」を考える上で、「楽器を通して何をしたいのか?」を問い直す必要があると思うのです。「楽器は音楽の演奏をするに決まっているではないか」と言われるなら、「音楽に何を期待しているのか?」と言い換えても良いでしょう。

音楽教室などではその習熟度を測るために級を設けていると思います。アマチュアのレベルではその級で演奏の技量の優劣が分かるのでしょうが、これがプロの領域に入ってきますと、評価の基準が変わってきます。プロの演奏は上手くて当たり前。プロの優劣を測る基準はいくつかあるのでしょうが、最後は聴衆からどれほどの支持が得られるかにかかってくるのだと思います。聴衆が演奏家に対して期待するのは、心地よさ、乗りの良さ、楽しさ、更にその演奏を通して伝わる作曲家の心情、演奏家の思い、こういった様々な意味で心に響くものが欲しくて音楽を求めるのでしょう。最終目的はあくまで聴衆の心に何がどのように伝わるかであるのだと思うのです。この場合の聴衆とは演奏者やその仲間も含んでいます。
そう考えると楽器の練習とは、練習自身が目的となることを別にすれば、最終目的である心を伝える、心に訴えるための手段であり、目的が達成されるならば手段に費やすエネルギーと時間は節約できることが望ましいと私は考えます。節約できた時間とエネルギーは伝えるべき内容の質を高めることに費やすことがより価値のあることであると考えるのです。

これは放送局とそこで放送する番組の内容と思えば分かりやすいでしょう。
放送事業を始めようと思うならば、資本を投下して人を集め、用地を取得して建物と機材を揃え、周波数の割り当てを受けて放送免許を取得しないと事業を始められません。しかし電波を出しているだけでは誰も見てくれません。その放送局から送信される電波に乗った番組の価値の優劣が、その放送局の価値を決めるのです。

従来の楽器というものは、ここで言う放送局の免許の取得までに相当する練習に多大なエネルギーと時間を要求するものであると思うのです。欲しいのは番組なのです。しかも面白い番組。学びになる番組。感動する番組。
この番組の作り易さに相当する楽器の要素は、演奏の自由度になるでしょう。如何に自在に音程を操れるか。音域の広さ、音の大きさ、音色、それらが少ない練習量でも演奏者の思い通りに表現できる楽器。それこそが私の考える理想の楽器です。


もしもこのような楽器が出現して広く普及したらどうなるでしょうか?小学生か、場合によっては幼稚園児のプロの演奏家が出現するかもしれません。演奏者の心の透明感がストレートに伝わるとしたら、幼児に敵う大人は少ないでしょう。
誰もがそこそこの演奏が出来ますから、その中でプロとして活躍することは常に心の研鑽や新たな表現法の開拓などに努力を重ねることが要求される、非常に厳しい場になるでしょう。それだけに聴衆としてはレベルの高い演奏を身近で聴けることになり、生活の質の向上に結びついてゆくことになると思うのです。
| 電子楽器 | 23:07 | comments(3) | trackbacks(0) |
電子楽器の変遷(その2)
日記のテーマが楽器になるとお客さんの来訪が半減して、関連するコメントも無くなりました。ちょっと寂しいけど、まぁ、うちに来るお客さんは半分はケロ友さんだからいたしかた無いでしょうね。今はケロミンサイトのコンテンツとなる文章を毎晩日記として書いてます。ケロミンを語る上で楽器のことは不可欠ですのでこのまま続けてゆきます。


はじめに鍵盤について少し考えてみます。楽器の種類によって様々な操作系がありますが、一番広く受け入れられて最も成功している操作系は鍵盤であると言って異論は無いでしょう。鍵盤の特長は、
1,低い音から高い音まで順に並んでいるので他の楽器よりも操作しやすい。
2,音階に従った音が全て揃っている。
3,複数の音を同時に発生させることが出来る。
4,多くの鍵盤楽器は鍵盤を叩く強さで音の大きさが変えられる。
 他にもあるかもしれませんが、このように演奏の自由度が非常に高く、表現力が最も大きい人間〜楽器間のインターフェースであると言えるでしょう。そして鍵盤楽器は広く普及していますので鍵盤を弾きこなせる人はとても大勢います。
 しかしこの鍵盤を使いこなすには、非常に長時間に渡る訓練が必要であることも事実です。


☆ここで昨日の話に戻ります。
電子楽器は音の高さが連続的に変化するポルタメント系の楽器から始まったというお話しをしました。そして音楽は音階から出来ているために、音階に音を合わせることに集中力を要求されるポルタメント系楽器は廃れて行ったのでした。この背景には、楽器操作系の王様、鍵盤が電子楽器に取り入れられたことが最大の要因であると言えると思います。


☆話は飛びます。
音楽の中で電子技術は随所に生かされていますが、その内容を分類してみます。
まずは電子楽器の所以である源信号を作っています。それにアンプ、増幅ですね。これがあります。更に録音と再生があります。編集や加工にも使われています。


☆話は次々に飛びます。
人間がメロディーをどの様に心の中で捉えているかは、おそらく音楽教育を受けた人とそうでない人で違いがありそうに思いますが、私のように専門教育を受けていない人の多くは、連続的な音の高低として捉えていると思います。もちろん音楽は音階から成り立っていますが、メロディーを聴いたときにそれをドレミ・・・というようには捉えない。異論はあると思いますが、それはきっとある程度音楽教育を受けた方で、音階が自分の感性の中にとけ込んでいる方でしょう。
そうしてみると、音の高さを連続的に捉えている音楽素人にとっては、楽器の操作部も一つの連続的な動きの中で音高が変化してゆくものが最も本来の感性に合致しているということが言えると思います。その意味で始めに書いたポルタメント系楽器は音高の操作部が連続的な動きに対応していますので優れているのですが、音階に対応していないのが最大の弱点です。


☆これまで切れ切れだった話がやっと繋がります。
このギャップを埋めることにこそ、電子技術は生かされるのではないか。電子楽器の流れは、鍵盤楽器が誕生したことで楽器から出る音の内容の改善に向いてしまったけれども、今一度ポルタメント系楽器にまで引き返して、そこから人間の感性に合致して音階に合わせることにも神経を使う必要のない操作のし易い、楽器が出来るのではないか?そう思うのです。
つまり、ケロミンで言えば口を開くとドレミファソ・・・閉めると・・・ソファミレドとなるわけです。

音楽素人の私が思うのだから、こんなことは既にありそうにも思うのですが、少し調べた限りでは見当たりませんでした。ご存知の方がいらっしゃれば是非教えて下さい。
| 電子楽器 | 22:44 | comments(7) | trackbacks(0) |
電子楽器の変遷(その1)
「電子楽器の変遷」と書いてGoogleで検索をかけると、ヒットする多くはシンセサイザーの歴史を取り上げたもののようです。しかしここで語るのはそれ以前のお話し。
そもそも電子楽器とは、音となる源信号を電子的に生み出している楽器を指しています。アコースティック楽器に電気的なピックアップを付けたものやエレキギターは電気楽器といいます。

テルミンが世界初の電子楽器であると広く言われていますが、テルミンで使われている真空管が発明(1907)される以前、1897年に米国のサディウス・ケイヒルが特許を取得したテル・ハーモニウムという多重交流発電機で音程を作り出す楽器があったようです。これを電子楽器とすると電子楽器はその誕生から鍵盤楽器であったということになります。
音を生み出すために電気信号を使うことは良いですが、その電気信号を作るために回転する機械が必要であるというのはエレガントさに欠けます。時代の制約からすれば避けられないことですが、個人的には可動部分のある機械で音を作る楽器は電子楽器とは呼びたく無い。
(余談ですが、それを言い出せば現代の大容量メモリの標準であるディスクドライブだって本質は同じなんだけど、これも将来的には消えてゆく技術でしょう。)


ということで、ここでは通説と同じに1917年頃にソ連のレブ・セルゲイヴィッチ・テルミンによって発明されたテルミンを電子楽器の原点と考えることにします。
テルミンのように、音の高さが連続的に変化する楽器をポルタメント系の楽器を言うそうですが、このタイプの楽器は音階に合わせた音を出すことが楽器を演奏する上で神経を使う主要な作業であることは想像に難くないことです。事実、テルミンの次に電子楽器の歴史に名前の出てくるポルタメント系楽器、オンドマルトノは、こった構造になっています。元々連続的な周波数の音が出てしまう楽器の音を音階に会わせるために、周波数コントローラのつまみに紐を付けて、紐の引き加減の目安のために音のでない鍵盤を用意するということまでしています。
その後最近までオモチャ屋さんで売っていたシッポナールの属するリボンコントローラの原型が出現するようです。その他にもダイヤルを回して音程を決める楽器もあるようですが、音程合わせに神経を使うポルタメント系は下火になり、電子楽器の主流は鍵盤楽器(シンセサイザー)に移っていきました。(つづく)
| 電子楽器 | 00:14 | comments(2) | trackbacks(2) |
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